April 2016 Issue - 日本における収益認識基準の包括的改訂-その中国子会社に与える影響-

現在、昭和24年(1949年)の導入以降大きく改訂されることのなかった日本の収益会計基準について、包括的な改訂が行われつつあります。

昨今、日本においては会計不正の問題や監査法人のあり方などが大きくメディアに取り上げられる一方で、戦後極めて長い間改訂されることがなかった会計の根本原則たる収益認識基準に変更が加えられることについては、一部財務、金融、会計関係者を除き、ほとんど話題に上がることがないように感じられます。同様に収益認識基準改訂が進められている欧米において、当該基準の採用が企業間でスムーズに進まないことに対する米国SEC(Securities and Exchange Commission)チーフエコノミストの不快感がウォールストリートジャーナルに取り上げられている状況とは大きな隔たりがあるといえます。とりわけ会計のグローバル化またはコンバージェンスが叫ばれる中、戦後制定された企業会計原則損益計算書基準以外に包括的な基準を有しなかった日本の企業会計においては、今回の改訂は、企業の経営成績を表すうえで最も基礎となる収益計上について、その恣意的計上が排除されるものといえます。さらに、今まで海外子会社において発生していた売上認識基準にかかわる差異も解消される可能性があります。これは、企業会計の透明性を高めるにあたって非常に大きな影響を与えると考えられ、同時に社会の企業に対する評価認識についても一定の影響を産むことが期待されています。

昨今、日本においては会計不正の問題や監査法人のあり方などが大きくメディアに取り上げられる一方で、戦後極めて長い間改訂されることがなかった会計の根本原則たる収益認識基準に変更が加えられることについては、一部財務、金融、会計関係者を除き、ほとんど話題に上がることがないように感じられます。同様に収益認識基準改訂が進められている欧米において、当該基準の採用が企業間でスムーズに進まないことに対する米国SEC(Securities and Exchange Commission)チーフエコノミストの不快感がウォールストリートジャーナルに取り上げられている状況とは大きな隔たりがあるといえます。

とりわけ会計のグローバル化またはコンバージェンスが叫ばれる中、戦後制定された企業会計原則損益計算書基準以外に包括的な基準を有しなかった日本の企業会計においては、今回の改訂は、企業の経営成績を表すうえで最も基礎となる収益計上について、その恣意的計上が排除されるものといえます。さらに、今まで海外子会社において発生していた売上認識基準にかかわる差異も解消される可能性があります。

これは、企業会計の透明性を高めるにあたって非常に大きな影響を与えると考えられ、同時に社会の企業に対する評価認識についても一定の影響を産むことが期待されています。

文件

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