November 2015 issue - BEPS行動計画1 電子経済の課税上の課題への対処~その中国における対応、日本における対応、日中間取引における注意点~
BEPS行動計画1 電子経済の課税上の課題への対処
行動計画1は、電子商取引では他国から遠隔で販売、サービス提供等の経済活動を実施することが可能である点を鑑み、電子商取引に対する直接税・間接税の在り方を検討することを目的としています。
行動計画1については、2014年3月24日にディスカッションドラフトが公表され、その後、パブリックコメントおよびパブリックコンサルテーションを経て、同年9月16日に最終報告書がその他の6項目と共にBEPS第一次提言として発表されています。
今回はこの行動計画1について、解説を行っていきます。
Ⅰ.行動計画1における4つの提言
- 恒久的施設(PE)の考え方の見直し(PE概念の見直し)
- 企業が収集したデータから生じる価値に着目した課税
- 電子商取引の決済を行う金融機関等への源泉徴収義務
- 海外事業者のB2C取引(企業と消費者の取引)に対する消費課税
Ⅱ.日中における対応・今後の日中間取引について
- 日本における対応
- 中国における対応
- 日中間取引における今後の留意点